2県議の懲罰動議可決 県議会、3日間の出席停止処分に
徳島県議会は二十三日午前十一時三十八分、本会議を再開。元知事汚職事件の刑事記録をもとに代表質問で元出納長の供述を引用するなどして議会の品位を失墜させたとして、自民系二会派の六人が提出した山田豊(共産)豊岡和美(県民ネット)両氏に対する懲罰動議を賛成多数で可決、両氏を二十三日から三日間の出席停止処分にした。懲罰動議が可決、執行されるのは一九八五年以来十九年ぶり。動議の手続きに時間を要したことから会期を一日間延長し、他の議案審議は二十四日未明まで続いた。
山田氏に対する懲罰動議は、竹内資浩氏(自民県民会議)の提案者説明に続いて質疑と山田氏自身の弁明を行った後、自民県民会議、自民交友会、公明の賛成多数で懲罰特別委員会(中谷浩治委員長、十人)の設置を決め、同委員会で懲罰内容を非公開で協議した。豊岡氏に対する動議についても藤田豊氏(自民県民会議)が提案者説明をした後、同様の手続きがとられた。
いずれの委員会でも「(山田、豊岡両氏の発言は)個人を特定でき、プライバシー保護の観点から刑事確定訴訟記録法に抵触する」などとし、両氏の出席停止処分を決めた。
本会議では山田氏に対する動議の採決に当たり、吉田忠志氏(自民交友会)が賛成の立場で、黒川征一(新風)ら三氏が反対の立場で討論。吉田氏が「刑事確定訴訟記録法は、引用についてもプライバシー保護を重視しており、これに抵触すると言わざるを得ない」と指摘したのに対し、黒川氏らは「東京地検から引用できることは何度も確認しており、懲罰動議は真摯(しんし)な議論を数の力で封殺する暴挙だ」と反論した。
また、豊岡氏に対する動議の採決に当たっては、福山守氏(自民交友会)が賛成討論、古田美知代(共産)ら三氏が反対討論した。
それぞれの動議について起立採決した結果、自民県民会議と自民交友会が賛成したのに対し、新風、共産、県民ネット、一新会が反対、公明は退席した。
懲罰を受けた山田氏は「汚職構造にふたをしようとするもので不当。訴訟も視野に入れて対応する」と反発。豊岡氏も「一片の道理もない懲罰だ。今後も刑事記録を活用して汚職構造の解明に取り組む」と話した。
山田氏は四日の代表質問で「元出納長は文学書道館の工事公告を入札前に渡したと供述している」などと述べた。豊岡氏は三日の代表質問で、元出納長の徳島地検での供述として「県発注の公共工事の入札でも談合が行われていた。きちんと工事が完成すればいいと思っていたので、黙認していました」などと調書を引用した。
徳島新聞、3月24日